アメリカ大学卒業への道は障害物コース | ハーバード大学入試突破法

ハーバード大学入試突破法

生まれは九州、小学生で渡米し、ハーバード大学を卒業した僕の経験談です。皆様のお役に立てば光栄です。

「アメリカの大学は、入るのは簡単だけど卒業するのは難しい」と聞いたことがあります。crypton さんも聞いたことがあるそうで、彼は間違った意見だと思われるそうです。彼のコメントを読んで僕も同意しました。伯父が僕に対してこの言葉を発した時、僕は不愉快でした。まるで「ハーバードなんて誰でも入れる」と言われたような気分でした。よほど抗議しようと思いましたが、彼の家で食事をご馳走になっている最中だったこともあり、黙ってシチューをすすり続けました。

 

 

でも確かに日本の大学と比較してみると嘘ではないかもしれません。アメリカでは受験に備えて幼稚園、小学生が塾へ通うような話は聞きません(塾が存在するのかどうかも知りません)。受験の苦しみから逃れるため自殺を選ぶ学生の話も聞きません(クラスメートを銃殺し、直後に自殺する高校生のニュースもありましたが、大学受験は関係ないでしょう)。それに家族が帰国したのに僕がアメリカに残った理由の一つは日本の受験勉強を避けるためでした。

 

 

卒業も確かに日本の大学の方が楽なイメージがあります。日本の大学生の話を聞くと、とても羨ましいです。受験地獄からやっと開放されて、自由にバイトしたり、サークル活動したり、毎晩飲み歩いて合コンしているようなイメージがあります。授業ももちろんありますが、仲間で工夫して出席日数が足りるように細工したり、ノートを写しあったりして、勉強は本当に試験前の数日だけで済ませてしまうのは、映画、テレビ、漫画の世界の中だけなのでしょうか?その点、アメリカの大学生は本当に真面目によく勉強します。もともと勉強熱心な学生が集まるハーバードはもちろん、高校時代はまるで勉強しなかった僕の友達も大学では勉学に目覚めていたようでした。活発なホルモンの分泌が落ち着いたせいでしょうか。

 

 

他のアメリカの大学生が熱心に勉強する理由が何かは知りませんが、僕の場合は勉強することが必要だったからでした。卒業後のことを考えて好成績を残すためという余裕のある勉強ではなく、卒業がかかった崖っぷちの勉強でした。情報科学を専攻するならば避けては通れない授業があり、その試験ではどんなに勉強しても赤点しか取れませんでした。難しすぎる、不公平だと抗議しようとも、同じ試験で満点を取る怪物のようなクラスメートがその余地を残しませんでした。仕方なく宿題やプロジェクトで点数を稼ぐしかありませんでした。しかしその宿題やプロジェクトもかなり難しかったので、自分でも気持ち悪いぐらいに社交的になってクラスメートに助けてもらう手段を取るハメになりました。

 

 

そこまで勉強で焦ったのは大学が初めてでした。そんな僕には、「アメリカの大学は、入るのは簡単だけど卒業するのは難しい」、結局当てはまってしまうようです。