マーケティング術で入試突破 | ハーバード大学入試突破法

ハーバード大学入試突破法

生まれは九州、小学生で渡米し、ハーバード大学を卒業した僕の経験談です。皆様のお役に立てば光栄です。

先日nakamuraさんから質問 をいただきました。ハーバードへ行くには何を勉強したらいいのか知りたいそうです。すごくストレートな質問で戸惑いました。

 

 

何故なら、残念なことに「これが答えだ」というものを思いつきませんでした。アメリカの大学受験は、日本の大学受験のように一つの試験で高い点数を取るための勉強をすればいいというわけではありません。小、中、高と全ての授業での試験で100点を取り、SATでも満点の1600点を取っても絶対にハーバードに入れるとは限らないでしょう(そういう経歴を持ちながらハーバード落ちた知り合いがいるわけではないので断定はできませんが)。

 

 

あえて身につけておくと有利だろうと思えるのはマーケティングです(学校の勉強をおろそかにしてまで勉強するべきとは思いませんが)。自分を自社商品、入試審査員を客、そして他の志願者を他社商品と考えて、客が自社商品を選べば勝ちです。客は生身の人間ですので、数字で表す成績やSATの結果だけでは彼らの心を奪えません。彼らの心を奪うには、まず彼らが何を求めているか、そして他社商品がどんなもので、どんな風に宣伝されているか考えることからでしょう。そしてその考えを元に、自社商品が他社商品より強く客の目を引く戦略をたてて、後は実効するのみでしょう。

 

 

客が何を求めているかから考えるにあたってまず心得ておくべきなのは、彼らは趣味ではなくて、仕事で審査員をしているということです。朝眠たい目をこすりながら起きて、疲れた体にムチを打って何万という願書に目を通し、家に帰って苦いはずのビールを飲んでとても美味しく感じてしまうのです。ですからどこのサラリーマンとも一緒、少しでも仕事を楽しくしてくれる要素に対して彼らは興味と好感を持つのです。ですから面白い願書は彼らの心をつかむ可能性が高いでしょう。ですから印象の薄い、無難なエッセイを提出するのは命取りになりかねないので、勧められません。

 

 

他社商品を検討する際、まず自社商品がどこの商品と客を争っているかを心得ないといけません。日本人の場合、ライバルは他の東洋人(アメリカ国籍であろうがなかろうが)か外国人(アメリカ国籍ではない人)でしょう。ハーバードでは「新入生のXパーセントは白人、Yパーセントは黒人、そしてZパーセントは東洋人」という決まりはないとなってますが、新入生90%以上白人とかになってしまうとエラい騒ぎになってしまうので、この「東洋人枠」と「外国人枠」の考え方は間違ってないと思います。勝負はその枠の「典型的」な志願者像を描いて、自分がそれになるべく当てはまらないようにすることでしょう。例えば典型的な東洋人の男子生徒は、理数系分野を得意とし、ピアノを子供の時からを習っていて、スポーツは大人っぽくテニス又はゴルフ、おとなしい真面目な学生といったとこではないでしょうか。当てはまってしまうようでしたら、当てはまらない点を願書上で強調することを勧めます。